美しい清流のほとりに建つ別荘である。配置は東に母屋、西に客間にあたる離れ、そしてその中間に中庭である。線としての軸組、面としてのログ壁、塊としての白い箱。 これらが造り出す空間を重ねたり、ずらすことによって多様なシーンを造ることを設計の主眼に置いた。まず、ログ壁がこの建築の中心である中庭を形成している。 この中庭空間と母屋の軸組が重なる部分がダイニングキッチンである。
またこれと離れの軸組が重なる部分が縁側である。 ダイニングキッチンおよび縁側は開口部を開け放つことにより、軸組から解放され中庭空間へと吸収される。玄関はログ壁と白い箱のあいだの空隙である。 更にこの空隙に軸組の柱が立つことによって、 三つの要素が互いにぶつからず均衡を保つ緊張感のある空間を造り出だしている。
玄関からリビングへ入るとログ壁を背に清流へと流れ落ちようとする空間が広がる。 この川への流れは軸組で柔らかく堰き止められている。
|
建物名 | 白久の家 |
---|---|
設計 | ジブログデザイン株式会社 |
施工 | ジブログデザイン株式会社 |
面積 | 建築面積 103.23㎡ 延床面積 96.43㎡ デッキ面積 32.00㎡ |
設備 | 冷房/エアコン(ナショナル) 暖房/床暖房(富士環境システム)、薪ストーブ(SCAN) 給湯/エコキュート(ナショナル) キッチン/オーダーキッチン、IH(AEG) 照明器具/松下電工、ヤマギワ、インゴマウラー |
仕上材 | 外壁/ジョリパッド, 杉羽目板+ベイスギルーバー 屋根/ガルバリウム鋼板 内壁/中霧島壁、サワラ羽目板、ベイヒバ丸太 床/無垢フローリング(チーク、杉厚板)、琉球畳 天井/中霧島壁、LVL |